大小(だいしょう)あるいは大細(だいさい、広東語: たいさい)とは、3個のサイコロを用いてその出目の合計数などを予想する賭博である。
主にアジア(特に中華人民共和国澳門(マカオ)特別行政区:旧ポルトガル領マカオ)のカジノで行なわれている。
3個のサイコロを用いることから合計出目の最小数は3( 1 のぞろ目)、最大数は18( 6 のぞろ目)であり、3個のサイコロの合計出目が4以上10以下を「小」といい、11以上17以下を「大」という。なお出目の最小数3と最大数18は大小のルール上、大でも小でもないぞろ目に分類される。
なお、比較的類似するルーレットと異なり、さいころは完全密封された機械容器の中に入っており、蓋(不透明の取り外し可能な外蓋と固定された透明の中蓋の二重蓋。外蓋を外してもさいころに手を触れられるようにはならない)をして機械によりシャッフルし、出目が決定した後にその出目を予想してテーブル上にチップを置くことにより賭け(ルーレットと同様に置く場所によって予想を示す)、その後外蓋を開いて出目を開示する。
予想の区分は以下の5種類があり、それによって当った時の倍率も異なる。倍率はイギリス基準。マカオのカジノではこれより低い倍率である(特定のぞろ目を当てた場合で151倍など)。このページの表記では日本式に掛け金を含めているが、本来の表記は掛け金を含んでいない。
単に「大」か「小」かを当てるもの。当たれば2倍。
但し、ぞろ目は大でも小でもない独立区分である。
サイコロの合計出目を当てるもの。4から17まで。合計出目が当たっていても、ぞろ目であれば不的中とされ、6・9・12・15は組み合わせ数がそれぞれ一つずつ少ない。
3と18は、1と6のぞろ目を当てさせる区分に含まれるので、この区分には無い。
出目によって配当が異なる。配当率は賭けるチップを置く場所に予想出目と共に書かれている。外側(3・18に近い)ほど高配当である。当たれば7倍 - 61倍。
サイコロの3個の目のうち1個の出目を当てさせるもの(シングル、あるいはストレートと呼ばれる。ルーレットのストレートと同じ意味)。2個的中、ぞろ目(3個)的中ではより配当が高くなる(例えば 1 の目に賭けて 123 という出目ならば2倍、114 という出目ならば3倍、111 という出目ならば4倍の配当がある)。
3個のサイコロのうち2個の出目を予想させるもの。当たれば、ダブル(2個同一目。11 、33 など。ただしぞろ目を除く)が11倍、コンビネーション(異なる2個の目。12 、26 など)が7倍。
ゾロ目を当てさせるもの。単にゾロ目であることを当てる賭け方(当たれば31倍)と、特定のぞろ目数値を当てるかけ方(当たれば181倍)がある。なお、ぞろ目が出た場合、ぞろ目に賭けたものと、1つの目に賭けたもの以外は親の総取りとなる(ルーレットにおける「0」と同じ)。
配当の率は的中確率により決まっており、最低倍率の2倍から最高倍率の181倍まである。最低倍率は、単に大・小を当てる区分に賭けて的中した場合であり、最高倍率はぞろ目の出目が的中した場合である。
マカオのカジノでは最も人気のある賭博の一つであり、ほとんどのカジノに大小の台が設けられている。店舗間や、同一店舗内でも台により異なるが、目の大小を当てる場合の最低賭け金は概ね50パタカ(またはほぼ等価の50香港ドル)、それ以外の部分に賭ける場合は概ね20パタカ(または20香港ドル)となっており、マカオのカジノの中では最も少ない元手で遊ぶことができる種目の一つである。ただし、50パタカのテーブルは非常に少なく、ほとんどの台は最低賭け金は100パタカ以上に設定されている。 ルーレットのディーラーがある程度出目をコントロールすることができると言われているように、大小のディーラーも密閉された容器内のサイコロの振る舞いでありながら、機械の特性の熟知によりある程度出目をコントロールできるため[要出典]、完全に運・確率のみに依存したゲームではなく戦略が重要である。
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